株主優待に税金はかかる?雑所得・確定申告・NISAとの関係を初心者向けに解説

株主優待に税金はかかるのかを初心者向けに解説。雑所得としての扱い、確定申告が必要になるケース、会社員の20万円基準、住民税、NISAとの関係まで整理します。
この記事でわかること
- ✔株主優待を受け取った場合は、原則として雑所得として扱う
- ✔配当金は配当所得、株主優待は雑所得として扱われるため税務上の区分が異なる
- ✔一定の給与所得者には20万円を基準とした所得税の確定申告不要制度がある
- ✔20万円は株主優待だけではなく、給与・退職所得以外の所得金額の合計で考える
- ✔所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合がある
- ✔別の理由で確定申告をする場合は、株主優待を含む申告対象所得も確認する
- ✔NISA口座で保有していても、株主優待そのものがNISAの非課税対象になるわけではない
結論|株主優待は原則として雑所得として扱う
株主優待を受け取った場合、税務上は原則として雑所得として扱います。
商品、優待券、ポイントなど現金以外で受け取る場合でも、「現金ではないから税金と無関係」と考えることはできません。
ただし、株主優待を受け取った人全員が必ず所得税の確定申告をするわけではありません。確定申告が必要かどうかは、給与の状況、株主優待以外の所得、ほかに確定申告をする理由があるかなどによって変わります。
- 株主優待は原則として雑所得
- 配当金とは所得区分が異なる
- 現金以外の優待でも税務上の確認が必要
- 確定申告の要否は本人の所得状況によって変わる
- 所得税だけでなく住民税の申告も確認する
注意点
本記事は一般的な税務上の扱いを整理したものです。具体的な課税関係は個別事情によって異なる場合があるため、判断に迷う場合は税務署や税理士へ確認してください。
株主優待は何所得になる?
国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、株主優待を受け取った場合は雑所得に該当し、「雑所得(業務・その他)」から入力するよう案内されています。
つまり、株主優待は配当金と同じ「配当所得」として扱うのではなく、別の所得として考えます。
株主優待を複数の企業から受け取っている場合や、ほかにも雑所得がある場合は、それぞれを分けて把握できるよう記録しておくと確認しやすくなります。
- 株主優待:原則として雑所得
- 上場株式等の配当:配当所得
- 同じ企業から受け取っていても所得区分は同じではない
株主優待と配当金の税金はどう違う?
株主優待と配当金は、どちらも株式を保有していることで受け取ることがありますが、税務上の扱いは異なります。
配当金は配当所得として扱われます。一方、株主優待として受け取る経済的利益は、原則として雑所得として扱います。
また、上場株式等の配当では支払時に税金が源泉徴収される場合がありますが、株主優待は一般に商品や優待券などがそのまま届くため、配当金と同じ感覚で管理しないことが重要です。
- 配当金:配当所得
- 株主優待:原則として雑所得
- 株主優待は配当金とは分けて記録する
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株主優待をもらったら必ず確定申告が必要?
株主優待を受け取ったからといって、すべての人に所得税の確定申告が必要になるわけではありません。
確定申告が必要かどうかは、給与収入の状況、株主優待を含む給与・退職所得以外の所得金額、ほかに確定申告をする理由があるかなどによって変わります。
そのため、「優待を1つ受け取ったから必ず申告」「少額だから必ず申告不要」と単純には判断できません。
- 給与を何か所から受け取っているか
- 給与以外にどのような所得があるか
- 株主優待以外の雑所得があるか
- 医療費控除など別の理由で確定申告をするか
会社員なら株主優待が20万円以下なら申告不要?
「株主優待が20万円以下なら税金を気にしなくてよい」という理解は正確ではありません。
給与を1か所から受け、その給与が源泉徴収の対象になっているなど一定の給与所得者では、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告が不要になる場合があります。
この20万円は、株主優待だけに使える特別な非課税枠ではありません。副業などほかの所得があれば、それらも含めて判定します。
また、「収入が20万円以下」ではなく、「所得金額」で判定する点にも注意してください。
注意点
20万円以下=非課税、ではありません。一定の給与所得者について所得税の確定申告が不要になる場合があるという制度です。
20万円以下でも住民税の申告は必要?
所得税の確定申告が不要になる場合でも、住民税について同じ扱いになるとは限りません。
給与所得以外の所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告が必要になる場合があります。
住民税の申告方法や申告が不要となる条件は自治体で確認してください。自分が住んでいる市区町村の公式案内を見るのが確実です。
注意点
「所得税の確定申告が不要だったから何も申告しなくてよい」と決めつけないでください。住民税については居住地の自治体で確認してください。
ほかの理由で確定申告をする場合はどうなる?
20万円以下の申告不要制度に該当する場合でも、ほかの理由で確定申告をする場合は扱いに注意が必要です。
国税庁は、確定申告をする場合には原則として申告対象となる収入を申告する必要があると案内しています。
たとえば医療費控除などを利用するために確定申告をする場合は、「株主優待の所得が20万円以下だから記載しなくてよい」と自己判断せず、申告対象を確認してください。
- 医療費控除などで確定申告する
- 副業などほかの所得を申告する
- 複数の所得をまとめて確定申告する
補足
確定申告をする理由や所得の種類によって具体的な処理は異なるため、判断に迷う場合は国税庁の案内や税務署で確認してください。
株主優待の金額はどう管理すればいい?
株主優待には、QUOカードなど金額を確認しやすいものだけでなく、自社商品、カタログ、割引券、ポイントなどさまざまな種類があります。
優待の種類によって価値の確認方法に迷う場合があるため、受け取った内容が後から確認できるよう記録を残しておくと整理しやすくなります。
具体的にいくらを所得として計上すべきか判断に迷う優待については、自己流で一律に額面や販売価格を当てはめず、税務署や税理士へ確認してください。
- 優待を受け取った企業名
- 受け取った日や時期
- 優待の内容
- 企業が案内している優待価値や金額
- 優待案内や関連資料
注意点
株主優待は種類が多いため、本記事では個々の優待について一律の評価方法を示していません。具体的な金額の判断が必要な場合は税務の専門窓口へ確認してください。
NISAなら株主優待も非課税になる?
NISA口座で株主優待銘柄を保有していても、企業が定める条件を満たせば株主優待を受け取れます。
ただし、NISAの非課税制度は、対象となる上場株式等の配当等や売却益に関する制度です。
NISA口座で株式を保有しているという理由だけで、株主優待そのものがNISAの非課税対象になるわけではありません。
NISAで優待株を保有するときは、株主優待の税務とNISAで非課税になる配当等・売却益を分けて考えてください。
関連して読みたい記事
株主優待を受け取ったときの確認手順
株主優待の税金で迷った場合は、まず受け取った内容を記録し、自分が所得税の確定申告をする必要があるかを確認します。
特に20万円という数字だけで判断せず、ほかの所得や住民税の申告まで含めて確認してください。
- 1受け取った株主優待の内容と時期を記録する
- 2株主優待を雑所得として整理する
- 3株主優待以外の給与・退職所得以外の所得も確認する
- 4所得税の確定申告が必要か確認する
- 5所得税の確定申告をしない場合は住民税の申告要否を自治体で確認する
- 6評価額や申告方法に迷う場合は税務署・税理士へ確認する
まとめ|株主優待は雑所得として申告要否を確認する
株主優待を受け取った場合は、原則として雑所得として扱います。配当金は配当所得なので、両者は分けて考える必要があります。
一定の給与所得者には20万円を基準とした所得税の確定申告不要制度がありますが、これは株主優待だけの20万円枠ではなく、給与・退職所得以外の所得金額の合計で判定します。
また、所得税の確定申告が不要でも住民税の申告が必要になる場合があり、ほかの理由で確定申告をする場合には申告対象となる所得にも注意が必要です。
NISAについても、株主優待そのものと、NISAで非課税となる配当等・売却益は分けて整理してください。
おすすめリンク
株主優待とNISAの関係を確認する注意書き
本記事は、株主優待に関する一般的な税務上の扱いを初心者向けに整理したものであり、個別の税務判断や税務相談を行うものではありません。
確定申告の要否、所得金額の計算、株主優待の評価、住民税の申告などは個人の状況によって異なる場合があります。また、税制や制度は変更される可能性があります。最新情報は国税庁や居住地の自治体で確認し、具体的な判断に迷う場合は税務署や税理士へ相談してください。